奄美由紀「大切な誰かのために今を誠実に生きていく」(映画「老後資金がありません!」 インタビュー、211202)
自分と大切な誰かのために今を誠実に生きていくと突然迫ってきた、それも一度も経験したことのない未知の危機を克服するために試みてみることができる努力とは何だろうか。 俳優の奄美由紀さんの最新作を見て、そう思うようになった。 心身を健康に保つこと。 近くにいる人の手を握ってあげること。 そして何より毎瞬間を大切にすること。 あなたは今と向き合っていますか? 努力を重ねた聖人だけが真の自由を手に入れる 1年半前から時計の針が止まってしまったような私たちの日常。しかし確かに時間は流れていて、いつのまにか気が付いたらもう冬がやってきた。 久しぶりに取り出して着たニットの質感を感じた奄美由紀さんも「もうこんな季節なんですね」という言葉とともに頬を撫でる。一角で「女三秋」という言葉があるように、今秋は奄美さんにとっても特別だった秋だった。 新型コロナウイルス感染症の拡大により、昨年公開が見送られていた主演映画「老後資金がありません!」が野心的にスクリーンに登場したのだ。「昨年公開のために努力してこられたスタッフの方々には大変な苦労だったと思いますが、私はとても賢く勇気ある決断だったと思っています。 映画は鑑賞してくださる観覧客がいなければならないのに、皆が少しでも安心して映画館に足を運べる状況にならなければ、いくら見たかった作品であっても心から楽しんでいただけないのではないかと思いました。 私たちも封切りが保留された期間中、より一層強固に力を備蓄し、より多くの方々が鑑賞できるように準備し心構えを正しくすることができたので「世の中に公開された今回の作品は確実に期待以上の楽しさと笑いをもたらす作品だった。 老後を迎える夫婦が安心して余生を送るためには少なくとも2000万円の貯蓄が必要だといういわゆる「老後資金2000万円問題」を発端に平凡な主婦「敦子」が相次いで押し寄せる家族の経済的課題に正面から向き合い奮闘する話。 義父の葬式、浪費癖の姑との同居、娘の結婚宣言と夫、本人の失業まで。 右往左往する主人公を演じながら、奄美さんは「誰かのために生きていく人々の真剣さと勤勉さに感動した」と話す。「私は独身なので、身軽でもともと楽天的な性格なので、私一人だけのことなら何とかなると思うんです。 でも敦子さんには夫がいて、子供がいて、年老いた両親もいますよね。 彼らのために何をすべきか、どうすればいいのか悩みながら自分の仕事は後回しにしたまま本当に一生懸命生きている姿を見ながら感心する、すごいなと思いました。 でも振り返ってみると、私もそうなんじゃないかと思います。 私に何かが起こるより周りの大切な人たちに危機が訪れることを恐れ嫌いだからです」試練の中で世界で力を与えてくれるのは「俳優」としての仕事 しかも突然やってきたコロナ禍。 こんな予想外の災難まで。 私たちはこれからの人生に電卓を叩かなければならない状況になった。「本当ですよ! 生活費としてこれくらいでいいと思った金額から感染予防対策のための費用もさらに必要になり、人々が外に出られなかったら今後の経済がどうなるか分からないことです。 ただお金を貯めたからといってできることではなく、何かが起きた時にしっかりできるだろうか? みんなお互いに頼り合って勝ち抜くことができるだろうか? 同じことも念頭に置かなければなりません。 日頃から心と体を健康に維持しなければならないとつくづく思います」何が起こっても動揺しないタフで優しい心構えを保つために。 奄美さんにとって一番力になるのはやはり毎日を専念している俳優としての仕事。”映画でもドラマでも演劇の舞台でも撮影現場に行けば話が豊かな世界の中で過ごせますし、毎回他の共演者たちと出会う新しさとともに演技ができるから。 それだけでも私にはとても心を救われることです。 そして今は「新型コロナウイルス感染症の感染を防ごう!」というテーマで、皆が一丸となって同じ方向に向かっているじゃないですか? 世界中の人々と一つの目標に向かって進むことができるという連帯感は、本当に心強いことです」 人生の方向性を提示した大先輩との共演 特にこの時期に奄美さんを元気づけたのは職場でも人生でも「大先輩」と呼べるベテラン俳優の方々との出会いだった。 華やかで自由奔放な姑役を演じた草笛光子さんのきらめき。 そそっかしいが明るい性格で敦子を慰め、肩を軽くしてくれる両親役を演じたリュ·ライタさんと藤田弓子さん。 彼らは撮影現場の雰囲気を常に盛り上げ、奄美さんにとっても太陽のような存在だったという。」その方々を見て本当に大人だと思いました。 私の劇中の配役である敦子や私と同じくらいの年代の人たちは、仕事の問題や家庭のお金の問題といった現実的な問題によって胸が張り裂けることがありますが、ある時点での年齢以上になると、そういう問題から抜け出して魂が自由になるのではないかという希望を感じることができました。 しかし、単純に明るく生きていけばいいのではなく、彼らが人生を生きてきながら努力を重ねて自分自身を磨き蓄積してきた経験があるからでしょう。 そうしてこそ真の意味で自由になれるんです。 私も今から努力して未来に楽に暮らせるという事実を肝に銘じなければならないと思いました」「大変な時期は誰にでもある。 そして突然の災難に見舞われることもある。 しかし、厳しい時期は続かない。 秋が深まるこの季節に多くの人と映画公開の喜びを分かち合ったように「最終的にこれでよかったと思える結果になったら万々歳だと思います」と語る奄美さん。 充実した人生を送っている今の彼女を物語る明るい笑顔だった。「映画の公開を待っている間、54歳になりました。 抱負ですか?もう特に考えていません。 ただ「この年を楽しむこと」。 これだけです。 自由に生きること。 今すぐにはなれないかもしれませんが、必ずいつかはそうなれるということを日々先輩たちに学んでいますから」 奄美由紀1967年東京生まれ。 最近の出演作ではドラマ「緊急取調室」、「昔話法廷」最終話桃太郎裁判編、「トップナイフ~天才脳外科医の条件~」などに出演し、映画「最高の人生を見つける方法」などに出演した。 氷川きよしさんが歌った映画「老後資金がありません!」主題歌「Happy!」のミュージックビデオにも特別出演。 ナレーションを務めたドキュメンタリー映画「私は白鳥」は2021年11月27日に公開された。ⓒ FASHION BOXhtps://fashionbox.tkj.jp/archives/1671002( … Read more